私はなぜか仕事が長続きしません。HSPだと思っています。最初から気が乗らなかった仕事の場合は当然ですが、意欲に溢れていても3年くらいすると苦しくなってくるのです。決して嫌になるのではありません。まわりからは、「飽きっぽい」「また?」「やめ癖」などと言われ、そのたび心にトゲが突き刺さるよう。HSP気質と仕事が続かない原因、なにか関係があるのでは?だとしたらどうすれば良いのだろう。
HSPとは、アメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した概念で、ハイリー・センシティブ・パーソン(HighlySensitivePerson)のことです。
生まれつき感受性が強く敏感で繊細な人のことです。5人に1人の割合でいるそうです。私自身、病院でそのような診断をされたわけではありませんが、無料のHSP診断をしてみると、ほぼ全部当てはまります。みんなそうでしょ?と思っていたのに、自分が少数派だったことに衝撃的でした。たとえばこんな感じです。
- 床に落ちている髪の毛1本すら気づいてしまう
- 体の痛みに敏感ですぐ病院に行く
- 部屋にこもった臭いに敏感でいつも窓を開けている
- 会話中に相手の気持ちを察してしまい動揺する
- 何気ないひと言で傷付いてしまう
- イライラしている人を見ると同じようにイライラしてしまう
- すぐにキャパオーバー
- 大げさなくらい驚く
- 涙もろい
言い出したらキリがありません。いろいろなことに気がつきすぎてとても疲れやすい。口にした言葉も誤解されたら嫌だなとかLINEやメールも言葉を選びすぎて返信に時間がかかる。こんな自分が本当にしんどい。
仕事を辞めるときはいつもそれなりに理由があります。体力的に限界だったり、精神的な圧力に耐えきれなくなったり。ですが、そのことを上司や会社に相談するのでなく「辞める」という選択をしたのには、苦しみや傷つきから自分を守ることに必死だったのではないかと思っています。
最初は仕事を覚えることに一生懸命でまわりも温かい目で見守ってくれているうちは良いのですが、月日がたつとだんだんと職場になじみ、注意を受けたり𠮟られたり厳しい場面が出てきます。それにいろいろな状況が起こります。
「たまたま仕事が振られないことが続くと、ここにいて何か役に立っているのかな?」
「子供の都合で早退や欠勤が続くと、みんなに迷惑かけていないかな?」
「体に負担がかかり体調を崩すと、このままでは体を壊さないかな?」
「いやみな人や反対意見ばかり言ってくる人がいると萎縮して嫌だな・・・」
HSP気質の私は、気にしなくてもいいことや考えなくていいことまで気にして悩んでしまい、そして自分で勝手に居づらくしてしまうのでした。まわりからすると「なんで?」ですよね。
見渡せば「あの人はいつも不満を言っているけれどずっと働いている」「あの人たちはいつもいがみ合って険悪なのに平気でいる」「理不尽なことを言われても気にしないでいる」と思えることが、日常ではたくさん起こっているのに。
やはり5人のうちの4人は、上手にかわして人生を生きているのですね。
仕事を長続きさせたい。やはり積み重ねこそが経験となりますので。
それには自分のことをよく知ることだと思います。何がやりたくて、どうなりたいか。苦手な環境や譲れない条件など。
どんな状況にもうまく対応している人たちを見てあっさり踏み込むと、HSP気質が発動して、いろいろなことに気がつき、思考し悩み始める。そもそもこの仕事が自分に合っているのか?と迷い始めてしまうから。
私は、大人数の職場が苦手でしたし、常に誰かから見られているような状況も落ち着きません。口ばかりの押しの強さを要求される仕事も心がつらくなってしまいます。就業時間も規則正しい会社だと体に負担がありませんし安心していられます。
やりがいを考えると「誰かに喜んでもらえる仕事」がしっくりくるので、私は今の仕事が一番合っているのだと思います。
HSP気質の人は物事に対して探求心があると思います。つい物事を深掘りしてしまいますしね。仕事を通して、自己成長が感じられるとますます突き進んでいくのではないでしょうか。そして客観的に自分にはそういう気質があると思うことで、マイナスにとらえる出来事にも対応が変わります。
持って生まれたHSP気質、きっと人よりも倍以上の感動を味わったり、与えることもできると思います。HSPで良かったと思えるようでありたいです。
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